勤め先を定年退職し、パート職員で生計を立てています。ローンで購入した横浜市内のマンションに住んでいますが、預貯金が少ないため将来が不安です。ライフプランと住み替えについてアドバイスをお願いします。(60代、男性)

セカンドライフの入り口には、定年退職という大きなイベントが控えています。一般的には60歳で定年を迎え、同じ企業で継続雇用制度の下で65歳まで働くといったケースが多いと思いますが、現役時代に比べると収入が大きく減ってしまいます。にもかかわらず、現役時代からの賃貸物件やローンを抱えた分譲マンションに漫然と住み続けるケースが意外に多いようです。

セカンドライフでは、趣味や旅行のほか、リフォームや病気の治療費、高齢者施設への住み替え費用などのイベントを想定して、定期的な収入では足りない分を補うために預貯金などの金融資産とご自宅などの不動産をどのタイミングで現金化して取り崩していくかというしっかりとしたプランニングが必要です。

人生100年時代で資産の寿命が先に尽きてしまわないよう、収入に見合った支出の見直しを考えましょう。特に固定費の削減は必須です。主な固定費であるローン返済額の収入に占める比率が3割、4割を超える状況は避けるべきです。定期収入で賄える物件に住み替え、不要になった自宅マンションを売却してローンを一括返済し、残ったお金と預貯金は手堅くリターンを見込める債券などに投資して資産の目減り防止を図ります。その際、急な病気や出費に備えるため数百万円程度の現金は手元に残しておきましょう。

長い老後を年金だけを頼りに暮らしていける時代ではなくなりました。ご自身のライフプランに合わせてなるべく早めの対策が肝心です。老後のお金に関するご相談は生活の窓口で承っております。

【生活の窓口相談員(統括マネジャー)山本建】