80代の母親が突然、脳出血になり入院しました。入院に必要な手続きやこれからの費用などを考えると、心配ばかりが先に立ちます。ひとまず頭の中を整理したいです。(60代、男性)

介護も含め、病院で助言求めて

お母様の急なご入院で治療の経過や治療費などの心配ごとが多いかと思います。現在、70歳以上の方の入院理由で男女ともに脳血管疾患が上位を占めています。他にも、がんや骨折などの理由がありますが、脳血管疾患は後遺症が残る確率が高く、リハビリ治療に時間がかかってしまうことが多いです。

国の方針で入院日数を短期化させる動きがありますが、脳血管疾患は上記の理由から在院日数が100日を超えることもあります。保険対象の医療費に関しては、70~74歳が2割、75歳以上の方は1割の医療費自己負担で済む上、手術費用などが高額になる場合でも一定額の支払いで済む高額療養費制度があり、安心です。ただし、入院中の3食の食事代や差額ベッド代、公的医療保険対象外の医療費、日用品などの雑費が別途全額自己負担です。

支払いは月々でありますので、お母様の貯金通帳、印鑑、キャッシュカードの場所を把握しておくことが大切です。また、お母様が民間保険会社の医療保険に加入していましたら、給付金申請のための連絡も必要となります。

脳血管疾患は病状により退院後も継続的な介護や金銭面での負担があります。病院には福祉や介護、医療などでお困りの方を支援するソーシャルワーカーが配置されています。退院後についても相談しましょう。

ソーシャルワーカーがいない病院でも、担当の医師や看護師に相談できます。一人で抱え込まずに周囲に助言を求めてください。生活の窓口でも医療介護のご相談を受け付けています。

<生活の窓口相談員(看護師)金石憘栄(きえい)>