独居生活 今夏の暑さで体調不良

 この夏の暑さで体調不良が続いています。以前より食欲がなく、動くのがしんどくなっています。独身で家族がいないため、いまの暮らしを続けていけるのか、今後、動けなくなったら、と不安が大きいです。(70代、男性)

地球温暖化の影響なのか、年々、外気温が上昇していますので、猛暑がお体にこたえる方が多いのではないでしょうか。

 年齢を重ねてくると、感覚機能の衰えが徐々に進むことで、普段から暑さや寒さなどの感覚が鈍くなってくることがあります。そういったことから、普段からのどの渇きを感じづらく、のどがかなり渇いてからでないと水分を摂取しないという習慣が身についてきてしまいます。

 脱水症状が気づかぬうちに進行し、気づいた時には熱中症や脱水を起因としたさまざまな病気になっているといったケースが多くなっています。

 このような理由から、熱中症になる方の70%が65歳以上の高齢者となっています。また、脱水症状を放置すると、身体機能の低下ばかりか、認知機能の低下、重篤になると生命の危機に及ぶ可能性もありますので、早めの対策が必要とされているのです。

 身体の60%は水分でできているため、水分バランスが崩れてくると身体の不調を感じ始めることが多いです。体調維持には水分や電解質のコントロールが必要ですから、食事が思ったように取れず、お水ばかり摂取してしまう方には経口補水液が推奨されています。加えて、室温や衣服での体温調整も心がけましょう。

 普段から気をつけて水分摂取をしていないと、暑さが収まってきても同様の症状を繰り返してしまいますのでご注意ください。

 また、体調の変化を感じたときは、迷わず早めに医療機関での受診をお勧めします。<生活の窓口相談員(看護師)金石憘栄(きえい)>