日本人の平均寿命が延び続けている。厚生労働省の2020年簡易生命表によると、男性が81.64歳、女性が87.74歳となり、男女とも19年の過去最高(男性81.41歳、女性87.45歳)を更新した。

 戦後の1947年は平均寿命が男女とも50歳台だったが、その後、延び続け、平成に入ると、男性が70代後半~80代前半、女性が80代前半~後半で推移してきた。

 65歳以上が人口に占める割合を表す高齢化率も上昇の一途をたどっている。日本の20年10月現在の総人口1億2571万人に対して3619万人で28.8%となった。44年後の65年には4割近くになると推計されている。また、20年の年齢別の就業率は、60~64歳で71%、65~69歳は49.6%、70~74歳は32.5%、75歳以上は10.4%となり、高い水準を示した(21年版高齢社会白書)。

 さらに、厚労省がまとめた今年9月1日現在の100歳以上の人は8万6510人(男性1万60人、女性7万6450人)に達し、前年比6060人増の過去最多となった。

 一方、高齢化社会が進む中、60歳以上で家族以外に相談などしあったりする親しい友人のいない人が3割強に上る、という内閣府が行った20年度の調査もある。内閣府は「高齢者が望まない孤独・孤立に陥らないよう社会活動の参加を促す取り組みや見守りの支援の推進が求められる」としている。【関根浩一】