アパート経営 心身きつく整理検討
老後のために50代から小ぶりな木造アパートを購入しましたが、年齢とともに精神的・肉体的にきつくなってきました。アパート経営は大変なので離婚した前妻の子に渡すのは忍びなく思います。どうしたら資産整理できるか教えてほしい。(80代、男性)
エリアと築年数を考え売り時に
近年、サラリーマンの不動産投資ブームでアパート経営に乗り出す人が増えていますが、実際に携わってみると修繕計画や入退居、日々の入居者さんからの問い合わせがあって大変だと思います。売り時を間違えずに整理していきたいですね。
まず価格は全般的に上がり基調で推移していますが、人口減少や政策金利が上がり始めたことでエリアによりそろそろ下落に転じるとの見方も増えてきています。
売却を検討する際、エリアが重要となります。地方は人口減少で賃貸需要が弱含みですので早めの処分を検討すべきだと思いますが、首都圏だと国道16号の内側は賃貸需要も底堅く、賃料が上がっているエリアが多いため、地価の上昇による含み益を考えると相続させることを含めて様子を見てもいいと思います。
購入する側の事情もあります。金利の上昇が見えてきて金融機関の融資態度もやや硬めになっていると考えられるので、木造で22年、軽量鉄骨造で最大27年と定められている法定耐用年数を大幅に超える築古物件には融資がつきにくいです。比較的経験の浅い不動産投資家は、物件を買いたくても買えないといった状況も生まれています。
金利や残債との兼ね合いもあり一概には言えませんが、条件の悪い物件は少し値を下げても早めに処分するのも一考に値します。不動産仲介業者はなるべく多くの買い手の目に触れるように専任媒介ではなく一般媒介がいいでしょう。
生活の窓口では、相続に関連した不動産の整理のご相談も承っております。<生活の窓口相談員(統括マネジャー)山本建>