独居の妹 家が荒れ、軽い認知症か
妹の1人暮らしの自宅を訪問したら、自宅が荒れ果てており、1人で住める状態ではありませんでした。軽い認知症の疑いがあると感じますが、まず何から手を付けるとよいでしょうか。(80代、女性)
医師に相談、施設など早めに検討
まずは、医師に相談し、現状を正確に知りましょう。もの忘れ外来の受診や、かかりつけ医に相談して適切な医療機関を紹介してもらう方法もあります。「公益社団法人認知症の人と家族の会 全国もの忘れ外来一覧」を検索していただくと、医療機関一覧を確認できます。
軽度認知障害は進行する可能性が高いため、早期の対応が重要です。認知機能トレーニングなどで改善することもあるため、早めの治療が妹さんにとっても良いですね。これから先、ご自身の年齢を考えると、妹さんのサポートに限界がくるかもしれません。介護付きの施設を検討しながら、入所に必要な身元保証人についても考えておくと安心です。
身元保証人には、入所手続きや医療同意、ご逝去時は身柄を引き取るなど、あなたがサポートできない状況でも安心できるように、信頼できる事業者を探しておきましょう。
また、死後事務委任契約を結んでおくと、訃報の連絡や葬儀、遺品整理を事業者に任せることができ、妹さんを見守れます。妹さん本人が契約できるよう、判断能力があるうちに身元保証契約・死後事務委任契約・施設入居を同時に進めましょう。
契約可否は公証人が判断しますが、軽度認知障害や初期の認知症ならば状態次第で契約可能です。契約内容を理解し、契約の意思があることが判断基準になるため、待ったなしですね。さらに使わない銀行口座を本人が動けるうちに解約して一本化し、生前整理を進めましょう。あなたのできる範囲で支え、必要に応じて事業者の力を借りるのも良い方法です。
<たのシニア生活彩り俱楽部アドバイザー(ファイナンシャルプランナー)長沼満美愛>