夏の土用丑(うし)の日が近づいてきました。今年は7月23日と8月4日です。

 自宅の2軒隣にはうなぎ屋さんがあり、風向きによっては食欲をそそる甘辛い香りが流れてきます。その匂いだけで白米が食べられそうです。

 江戸時代、夏場に売り上げが落ちるうなぎ屋さんが、発明家の平賀源内に相談してできた宣伝コピーが、「土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」だと言われています。

 また、焼き方が関東と関西では異なるというのも有名な話です。関東は背開きで竹串に刺して白焼き後、蒸してから再度タレで焼きます。関西は腹開きで蒸さずにカナ串に刺して焼くのが一般的だそうです。武家社会であった関東では腹開きは切腹をイメージさせることから背開きで、関西では腹を割って話すという商人文化から腹開きになったそうです。

 最近は漁獲量の減少で、庶民には高根の花なのが残念でなりません。私としてはどちらの焼き方でも構わないので、肝吸い付きのお重をおなかいっぱいいただきたいものです。【し】