幼少期の子供は、大人が思いもよらぬ行動をとることがある。
親が子供から「目を離せない」時期だ。とはいえ、四六時中監視下に置くこともできず、後から冷や汗をかく経験は、親なら誰しもあるだろう。自らを振り返っても、いまだに記憶に残る出来事がある。
自宅近くの踏切脇の線路で、近所の子と一緒になんと石積みをして遊んでいて、電車を止めたのだ。4歳ごろの出来事。電車の警笛とブレーキ音、大人が多数飛び出してきて大騒ぎになったことを鮮明に覚えている。なんで、石積み遊びなんぞをしたのか、手ごろな石がたくさんあるので入ったのだろう。あわやはねられてしまうところを運転士さんがしっかり電車を止めてくれたおかげで、今もこうして雑文を書くことができている。
家から飛び出してきた母親に猛烈に怒られたのは当然だ。昭和40年代前半で、今よりも子供同士で外遊びをしていた時代。親の目が届かないところで、危険もいっぱいだったと思う。
このほかにも、電車2駅分を歩いて迷子になってパトカーに拾われたり、海で溺れかけたりと、命の危機もあったことを思い出す。自分の子供だったらと思うとゾッとする。
猛暑の夏休み。水の事故も報道される。複数の目で、子供の安全を守りたい。【さ】