専用コーナーで販売される男性用日傘

 「日傘男子」になってみませんか――。連日酷暑が続くと、外出する際の熱中症対策は重要で、女性の夏の必需品の日傘が、男性のアイテムとしても利用が広まることを願っている。

 日傘男子が新語・流行語大賞にノミネートされたのは2013年。最近では百貨店や小売店で男性用日傘の専用コーナーがあるが、多くの男性が使用するには至っていない。男性用は女性用と比較して大きめの親骨50~60センチのサイズで、紫外線カット率が90%以上の素材を利用。折りたたみ式で晴雨兼用が中心だ。

 熱中症対策に力を入れる環境省は、日傘の活用を推進するために、これまで、SNS(ネット交流サービス)で「令和は男性も日傘の時代!」とPR。日傘使用で暑さ指数が低下し、帽子だけをかぶった人よりも血液でつくる汗の量が約17%減少する実験結果を公表した。「暑さから健康を守るには男女問わず日傘が有効」としている。埼玉県は男性職員による「日傘男子広め隊」を結成して普及活動を行ってきた。また、東京都や千葉県、横浜市など首都圏の9都県市は連携して、日傘で体感温度が3~7度下がると言われることから、「日傘で涼しさを持ち歩こう。」とリーフレットで訴えてきた。

 私も日傘愛用者の一人だ。日傘は直射日光を遮るので頭部や首筋などに感じる熱がかなり和らぐ。一度使ってみると、その効果を実感するため、「手放すことができない」と思ってしまう。先日は日傘を差して下校する小学生も見かけた。

 ジェンダーレスの時代。老若男女にお勧めの日傘を、ぜひ一度試してみませんか。【ひ】