ギンナンの収穫季節となってきました。子どもの頃、通学路に大きなイチョウの木が何本もあり、実が無数に道路に落ちていました。実を踏むと靴の裏にべったりと果肉が張り付いて、実家の玄関や学校のげた箱が「旬のにおい」で充満していたことを思い出します。

 休日にはビニール袋を持ってギンナン拾いにいそしみました。果肉を落として殻ごとフライパンで煎ります。中の実の薄皮を丹念にはがし、煎りたてに塩を振ってよくおやつにしたものです。

 最近では茶碗蒸しに入っているものぐらいしか口にしませんが、機会があれば拾って、煎って、塩を振ってビールのお供にしたいと思います。【し】