築50年を過ぎた実家がかなり傷んできています。高齢の母が一人暮らしなので補修作業はできません。そこで私が折に触れて実家を訪ね、少しずつ家屋の修繕を行っています。
父親が生前、「昔は刀を大切にしない武士に強い武士はいなかった」と話していました。これは、例えば大工道具を大切にしない大工さんに名工はいないと言われるように、「仕事道具は大切にしろ」との独自の教えでした。
実家の刃物やカンナ、ペンチといったものは、きれいに整えられており、その道具を使って修繕するのですが、確かに切れ味の鋭いノコギリは作業効率が上がります。私の仕事は専用の道具を用いませんが、その分自己を鍛錬しろということでしょうか。まだまだ未熟な自分をかえりみる年末です。【し】