2023年の初日の出

 最近は、年末年始には出歩かず、自宅でひっそりと過ごすようにしている。以前は「初詣」と称して友人らと元日の早朝にお寺巡りをして、ついでに初日の出も見るようにしていたが、厳しい寒さがこたえるようになってから、その行事も終了してしまった。

 正月は、初詣や挨拶回りをしないと結構暇になる。朝から本を読んだり、テレビを見たりぐうたらして過ごすと、あっという間に夕暮れとなる。「何もしない。動かない」時間は退屈ではあるけれど、年に一度くらいは、このような時があっても良いなと、つくづく思うようになった。

 昔と比べると、街中も正月の雰囲気があまり感じられない。元日から開いているお店はかなりあるし、コンビニエンスストアは普段と同じ表情で営業しているから、そんな光景を散歩がてらに見ると、ますます正月感がない。皆さんもそうお感じだろう。三が日が過ぎれば、ただの冬である。

 年を重ねると、時間がたつのが早く感じられるのは、どうも日常生活に変化や感動が乏しいことが理由らしい。毎日毎日、同じように過ごしていると、あっという間に1年が過ぎてしまう。年末年始は特にそう感じる。クリスマスから三が日までの時の流れは、まるで滝つぼに落ちるがごとき速さだ。

 今年はひとつ、生活に変化や感動を持ち込んで、私の時間の流れを遅らせてみたい。それが2023年の抱負と目標である。【さ】