霊園から「施設変更制度」の案内
親の代からのお墓を管理する自治体の霊園から「施設変更制度」の案内が届きました。どういう制度でしょうか。費用がかかるようですが、どうして も利用しなければいけないのでしょうか。 (70代、女性)
永代供養墓などで管理不全防止
最近、相続によって霊園や墓地を守っていく祭祀承継者が適切に管理できなくなるケースが増えています。適切に管理できない霊園や墓地は、掃除が行き届かずに雑草が生い茂り、隣接する区画に伸びていって迷惑となるだけでなく、近い将来、連絡が取れなくなって管理料や供養料の滞納につながる恐れがあるといわれています。ご質問の「施設変更制度」は、こうした事態を未然に防ぐためにあらかじめ利用者に永代供養墓などに変更してもらう制度です。
永代供養墓は遺族の代わりに霊園や寺院が永代にわたって遺骨の管理や供養を行うお墓のことです。少子化やおひとり様の増加により、子や孫に負担をかけたくない人や祭祀承継者がいない人に選ばれています。最初から遺骨を合祀するタイプのほか、当初は小区画に分けて個別墓や樹木葬で弔い、一定期間後に合祀するタイプが一般的です。
費用は、タイプにより一般的に数万円から150万円程度ですが、霊園内の場合、それほど高くないと思いますのでご確認ください。
自治体が運営する霊園は、立地上郊外に建設されることが多く、足腰が弱ってくるとお参りが大変との声をよくうかがいます。管理不全のお墓が増えてくる背景にはこうした事情があります。資金的に余裕があれば、自宅近くにある民間の納骨堂などにお墓を移す人もいますが、この際、永代供養墓に移すことも一つの選択肢として検討してはいかがでしょうか。
たのシニア生活彩り俱楽部では、お墓探しのご相談も承っております。<たのシニア生活彩り俱楽部マネジャー山本建>