家族信託亡き妻のめいを受託者に
夫婦の間に子はおらず、妻に先立たれてひとり暮らしです。いざというときの財産管理が心配なので、亡き妻のめいを受託者として家族信託を組めないかと考えています。ここ十数年連絡を取っていないので引き受けてくれるか心配です。(70代、男性)
法的に可能事情を丁寧に伝えて
おひとり様にとって、認知症や意識がなくなるような重大事故の際、誰が代わりに入院費用を支払ってくれるか、財産管理をしてくれるのかなどが心配です。元気なうちに備えておける方法として任意後見契約と家族信託があります。
ご相談の方は家族信託をご希望です。家族信託というネーミングから家族がいる人しか利用できないのではないかと誤解している方が多いですが、法理上は誰でも受託者になることができますので、おひとり様が義理のおいやめいを受託者にして家族信託を組むことは可能です。
家族信託の当事者は、財産管理をお願いする「委託者」と代わりに行う「受託者」、財産管理の成果を受け取る「受益者」の3者です。ご相談のケースでは、あなたが委託者、受益者で、めいが受託者となります。
受託者は契約で信託された財産の管理や処分を行い、受益者に還元します。あなたは自宅と金融資産5000万円の管理をお願いしたいとのことですが、家族信託は契約成立と同時に財産管理権限が受託者に移りますので、当面必要なお金は別に分けておいた方がいいでしょう。
めいには家族信託の枠組みとお願いする財産管理の内容と範囲を明確に説明します。しばらく会っていないあなたにいきなりお願いされればめいもびっくりするでしょう。あなたがとても困っていること、代わりに頼める知人や年下の親族がいないこと、そして最後に代償として遺産を受け取ってほしいことを伝えます。
おひとり様の終活についてもたのシニア生活彩り倶楽部でご相談を承っています。
<たのシニア生活彩り俱楽部マネジャー 山本建>
