スマホで遺言書改正の詳細は?
スマートフォンやパソコンで遺言を作成できるようになると聞きました。全文を自筆で書かなくてもよくなり、気軽に遺言を残せるのではないかと期待しています。詳しく教えてください。(80代、女性)
確認の手続き強化 安全性を担保
これまで、自筆証書遺言は全文を手書きし押印する必要がありました。そのため、スマートフォンやパソコンで作成できるようになれば、簡単に遺言を残せるのではないかと期待する声が多く聞かれます。特に、手書きの負担や形式の厳しさにハードルを感じていた方にとっては、うれしい制度改正ですね。
しかし、誤解が生じやすい重要なポイントがあります。スマホに自由に打ち込んで作ったまま有効になるわけではありません。本人確認や意思確認の手続きがより強化され、対面またはオンラインでの読み上げなどが求められる見込みです。また、遺言書は法務局が関与して保管される仕組みのため、自宅で作成・保管するだけでは法的効力を持たない可能性があります。公的なチェックが組み込まれるイメージです。
メリットは、作成時の身体的・心理的な負担が軽減される点です。長文の手書きが不要になり、高齢の方や忙しい方でも遺言に取り組みやすくなります。また、法務局の関与により紛失や改ざんのリスクが低減されます。一方で、対面やオンラインでの確認が必要になるため、思い立ったときにすぐ完結できるものではなく、一定の手間や時間は必要です。
遺言の作成を楽にする一方で、「本人の意思であること」「後から争いにならない内容であること」というリスク対策を強化し、安全性を担保しながら利用できます。現時点ではスマホを使ったメモや動画は法的な遺言として認められていません。
毎日新聞たのシニア生活彩り倶楽部では、遺言に関するご相談も承っております。
<たのシニア生活彩り俱楽部アドバイザー(ファイナンシャルプランナー)長沼満美愛>
