自宅隣の土地 子が家を建てる意向

 自宅の隣地に父親から相続した土地があり、現在は一部を家庭菜園として使っています。私の子がその土地に家を建てたいと言っていますが、私の名義のままでよいですか。子から地代をもらうべきでしょうか。(70代、男性)

無償使用契約や生前贈与を検討

 土地や建築資材の価格が上昇している中、自宅建設用地として親が所有する土地を活用できるとなると、子世代はとても助かりますね。土地は親名義のまま、子名義の建物を建てることも、もちろん問題はありません。親子間で「使用貸借契約(無償使用契約)」を締結すれば、地代のやり取りがなくても贈与に該当しないため、贈与税の心配はありません。

 ただし、あなたが亡くなった時点でその土地は相続財産となり、相続発生時の土地の評価額次第であなたの子に相続税が課されます。また、相続人が複数人いる場合、他の相続人へ継承する財産を考慮しておかないと、相続人同士のトラブルに発展しかねません。あらかじめ、あなたの子や他の相続人を含めた家族で十分に話し合いましょう。

 一方、相続時精算課税制度を活用した土地の生前贈与も選択肢となります。相続時精算課税制度は、60歳以上の親、または祖父母から18歳以上の子や孫への生前贈与に最大2500万円の特別控除額が認められる制度です。

 この制度を活用すれば、相続を待たずに土地を子名義とすることができます。この場合、土地の評価額は贈与時に確定するため、将来的に価格上昇が見込まれる土地の相続税が抑えられることがメリットです。近年、全国的に路線価が上昇していることを踏まえると、検討に値します。

 なお、相続時精算課税制度を利用しても、特別控除額の部分が相続税の課税対象となる点は使用貸借契約と同じです。たのシニアでは、相続の相談も承っています。
<たのシニア生活彩り俱楽部アドバイザー(ファイナンシャルプランナー、CFP認定者)平田純子>