住宅ローン 親子リレー返済は?

 自宅取得を考えていますが、この年齢で住宅ローンを組むのは難しいでしょうか。子を親子リレー返済の後継者にすれば長期ローンを組めると聞きましたが、子の将来に影響が出ないか心配です。(60代、男性)

子の債務など数十年後見据えて

 この年齢では、もう住宅ローンは無理かもしれないと考えている方に、フラット35の親子リレー返済という選択肢があります。親と子が2世代で返済する仕組みで、後継者となる子の年齢を基準に借入期間を設定できるため、親単独より長期の返済期間を設定できる特徴があります。年齢を理由に住まいの選択肢を狭めたくない方に朗報ですね。

 ただし、子は借り入れ当初から連帯債務者となります。そのため、将来自分で住宅ローンを借りる場合や事業融資を受ける際に、現在の債務が影響する可能性があります。また、ローンの債務者と住宅の所有者は必ずしも同じではありません。親子リレーを利用しても、息子の所有持ち分が自動的に決まるわけではありません。実際の資金負担と所有割合が一致しない場合、贈与税などの問題が生じるため、契約前に金融機関や税理士などへ確認しましょう。

 一方、フラット35では新機構団体信用生命保険(団信)を親子リレー返済でも利用できます。年齢や健康状態などの条件を満たした親が加入者の場合、保障期間中に死亡など所定の支払い事由に該当すると住宅ローンは完済されます。ただし保障は永続しません。加入者である親が満80歳の誕生日の月の末日を迎えると終了します。その時点で子が一定の条件を満たせば、新たに団信へ加入申し込みできますが、健康状態などにより加入できない場合があります。

 親子リレー返済は返済期間を長く取れるメリットがありますが、親の返済期間、子に残る債務、所有権や税務、将来の住宅承継など、20年後、30年後を見据えて検討しましょう。
<たのシニア生活彩り俱楽部アドバイザー(ファイナンシャルプランナー、CFP認定者)長沼満美愛>